いつもの温泉好き「葉桜の会」のメンバーで群馬県四万温泉の積善館に行ってきた。このメンバーでの温泉旅行は今回で20回目となり、積善館は2度目である。日本最古の湯宿と言われている積善館のうちで「山荘」の角部屋が我々の好みであり、2度目の登場となった訳である。
前回の訪問は9年前であり、今回の変化には驚くことも多かった。館内歴史ツアーが恒常化していたり、接客係のスタッフが非常に若くなっていることなど、最近の宿の姿勢が良く理解できるものであった。一方、近年のテレビ放映やインターネットでの紹介など、歴史的建造物への関心が高まり宿泊客以外の観光客も含め、引きも切らずアプローチの赤い橋付近で記念撮影していた。
積善館は初期から修復を重ねて守ってきた本館と、昭和初期建設の山荘、昭和後期建設の佳松停が傾斜地の異なる高さに配置されており、互いを結ぶ連絡通路がトンネルとなっている。
積善館の湯宿としての開業は元禄年間だそうで、本館の玄関脇には明治期の全景や当時の宿泊料金表が展示されている。江戸時代に帳場として使われていた部屋や、代官や手代などの宿泊または休憩に使われた上段の間なども開示されている。
積善館の目玉のひとつは、昭和初期に建てられた洋風の「元禄の湯」である。タイル貼り床に石造りの浴槽が並び、高い天井、アーチ型の窓、洗い場なし、脱衣室なしの独特のスタイルが大正ロマン的雰囲気を醸している。
本館の2階には、日帰り温泉客用の小さな個室があり、部屋の窓からのアプローチ側のロケーションがいかのも温泉情緒を感じさせる。
積善館は初期から修復を重ねて守ってきた本館と、昭和初期建設の山荘、昭和後期建設の佳松停が傾斜地の異なる高さに配置されており、互いを結ぶ連絡通路がトンネルとなっている。
宿泊料金のグレードもそれぞれで異なるのだが、高い安いに関係なく我々は好んで山荘に宿泊する。山荘角部屋の造作が、建築家集団である我々を刺激してくれるからである。
素敵な室内造作は夜景において、ほの明るい光の造形が、昼間には感じきれなかった世界を認識させてくれる。非日常を求めて訪れる温泉場の郷愁に浸る時間帯となる。
(阿部泰資)













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