2011年12月15日木曜日

大正の近代建築


2011123日に、フォーラム「わが国の近代建築の保存と再生」に参加してきました。

今回のテーマは、第3回「大正の近代建築」ということで、最初に京都工芸繊維大学の石田潤一郎先生の「明治から大正へ:転換期の近代建築」の講演があり、引き続きジェイアール東日本建築設計事務所の田原幸夫先生の「東京駅赤レンガ駅舎:保存と復原のデザイン」に関する理念や進行状況などの説明がありました。

このフォーラムは、武庫川女子大学 東京センターの主催のもと、日本建築学会、日本建築家協会、日本建築士会連合会その他の後援があり、日本工業倶楽部会館の2階大ホールで開催され、参加者は200名を超す盛況でした。






明治期の国家の要請に沿った近代建築の特徴は西欧の技術と様式をかたくなに取り込もうとする姿勢でしたが、大正期に入ると西欧でのアールヌボーやゼツェッションなどの影響とともに脱様式、個性表現重視、芸術思考などを伴う流れとなって一時代が確立されていきました。

石田先生は、時代の流れを軸に、西欧と日本それぞれでの建築的うねりがどのように影響し、刺激し、意識的変化をもたらしてきたかということを端的に、解りやすく解説してくださいました。

東京駅赤レンガ駅舎:保存と復原のデザインの講演では、プロジェクトの理念から実施計画までの「文化財としての復原」に関する経過が解りやすく説明されました。
特に「復元」ではなく「復原」に向けたオーセンティシティの理解と検証の話にはご苦労さが良く表れており、計画の難しさを認識させられました。来年10月には完成の予定であるとか、駅舎、ギャラリー、ホテルなどのパブリックな用に供される身近な施設をじっくり観察したいものです。

講演の後、2班に分かれて丸ビル7階のテラスに行き、田原先生の解説を聞きながら屋根のみ覗くことのできる東京駅舎工事現場を眺めました。




(阿部 泰資)





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